8まってる

私が、今、ハマっているものを、紹介いたします。

菜根譚を読む

今回は、中国古典の「菜根譚」という本の紹介をしたいと思います。

「菜根」とは、菜っ葉や大根といった粗食のことです。

宋代の学者、汪信民の「常に菜根を咬み得れば、百事なすべし」

という言葉から、書名がきているのだろうと言われています。

夏目漱石の禅の師、釈宗演が、菜根譚の講義をしていたことでも知られています。

菜根譚は、体系的な哲学書ではなく、思いつくままに書かれた随想集です。

さて、その中から、気になる言葉を拾ってみると、おなじみの

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉があります。

「倹約は美徳だが、これも度が過ぎるとケチとなって、正しい道に

反するようになる。謙譲は善行だが、これも度が過ぎればバカていねいとなるし、

しかも大ていは不純な企みがかくされている」という説明がされています。

私が好きな言葉は、沢山あるのですが、今回は、その中から、

「真髄にふれ本質に迫る」と言う言葉を、紹介したいと思います。

「書物を読むなら、小躍りしたくなるまで読め。そうすれば、真髄にふれることが

できる。物事を観察するなら、対象と一体になるまで観よ。そうすれば、

本質に迫ることができる」という説明です。

「対象に感情を移入する」というのは、私のテーマの一つでもあるので、

肯定されたようで、うれしくなります。

尚、本書は、「事業の鬼」といわれた五島慶太氏も、愛読していたということで、

経営者にとっても、含蓄のある深い言葉が、ちりばめられている良書です。

ぜひ、手に取って、お読みください。